【Producer】 梅本 修 / 京丹後市弥栄町 / オーガニック野菜

京丹後市弥栄町で梅本農場を経営されている梅本修さん

『オーガニックスタンダード』を掲げて有機農業をされている農家さんです。

梅本さんは、東京で食品会社に勤務していましたが、添加物の多い食品に対し、

「子どもたちに食べさせていていいのか」という疑問を抱くように。

そして、子どもたちの健康を作るために、就農を決意され、京丹後市に弥栄町にて新規就農されました。

それから約20年。現在は、約4haの畑で、有機農業を志す若手の研修生とともに、

年間約150種類の野菜をすべて有機栽培されています。


梅本さんの畑を訪れると、まるで草むら!

雑草は生やしておいても問題なく、むしろ「畑は単一を嫌がる」そう。

植物や虫や微生物によって生態系がバランスよく保たれることで、一種類の害虫が増殖するようなことを避けられるそうです。

農業に必要なのは、「太陽」、「雨雲」、「土」、「愛情」だと話されました。

そして、「土をつくることが農業」なのだと。

梅本農場では、いわゆる不耕起農業で、畑を耕しません。

しかし、踏みしめる土の感触はふかふかで、手を入れてみると、素手でどんどん掘れるほど柔らかい。

こだわりの土は、耕すのではなく、大量の刈り草を積んで堆肥にし、それを畑に敷き詰めてつくるそうです。

耕すと土は一時的に柔らかくなったように見えますが、雨が降ると固まってしまう。

そうではなく、微生物が分解した堆肥が、肥沃な土をつくる。

「自然界では、1cmの土ができるのに、50~100年かかる。」

「それを早めるのが、農家の仕事」と梅本さんはおっしゃいます。

いろんな植物や細かな生物が共存する、ふかふかの土には、生命のエネルギーを感じます。


梅本さんは、子どもたちの健康と体つくりのため、「子どもたちに安心・安全な食べ物を提供する」ことを目指して農業をされています。

有機野菜は高価なものとされていますが、本当は、子どもたちをはじめ、普通の人が普通に食べられるべきであると考え、「オーガニックスタンダード」を掲げられています。

有機から見離されている小学校などに、本来は、有機野菜を供給しなければならないと。

梅本さんは、地域の小学校に給食用に野菜を卸されているほか、「食」に関する講演も実施されています。


梅本農場では、季節の野菜を旬に合わせて栽培し、箱詰めにして消費者に直接販売されており、梅本さんが手書きされた便りを同封されています。

その中から一節を。


『私たちの身体は、食べた物で出来ています。どうやって作られたのか、何を原料に使われているのか、知る事、正しく選ぶこと、それが健康の第一歩。 農という仕事は、みんなの元気をあずかっている仕事だと思っています。みんなの元気を作るためには、元気な野菜を育てなくちゃ!!そして元気な野菜のためには、元気な土が大事!! みんなの元気のために、今年も元気な土つくりに力を入れてゆきます。』 

(「月刊 てんとうむし畑より 2016年1月第70号」より引用。)


たくさんの愛情が詰まった梅本さんのお野菜が多くの人に届き、『オーガニックスタンダード』の考え方が広がればと思います。

tangobar|丹後バル

tangobar/丹後バルは海の京都 丹後で缶詰を主とした食品開発とローカルフードツアーなど食にまつわるサービスを展開する会社です。「食べる人とつくる人の距離を近づける」というMISSIONのもと、食の知識と技術を生かし、地域の食の魅力をお届けします。

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